経済ブログ

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ギリシャ債務危機

 ギリシャ危機の発端は、2009年1月に巨額の財政赤字が発覚したことによる。ギリシャ国債が暴落(利回りは上昇)して資金調達ができなくなり、EU、ECB、IMFに支援を求めざるを得なくなった。
 ギリシャは、2002年のユーロ加盟により、ユーロという強い通貨を手にしたことで、信用力を背景に低金利資金を調達、国債発行ができるようになった。もともとギリシャの経済規模は小さく、身の丈以上に借金をしてしまったというわけだ。
 そして、ECBや欧州銀行などの債権者たちは、ギリシャに緊縮策による財政の健全化などを求めて債務の返還を求めているが、ギリシャ側は債務の減免や、新たな融資を求めて交渉している。債権団はデフォルトも困るが、新規の融資をしても返済の可能性に疑問もあり、苦しい状況に立たされている。ギリシャもデフォルトは国際金融からの離脱を意味し、ユーロからの離脱もハイパーインフレを起こす可能性もあり、苦しい状況に追い込まれている。
 ギリシャとしてはできるだけ債務を減免してもらい、融資を引き出し、経済成長により財政の健全化を進めたいようだが、主な産業が観光だけでは苦しい。債権団もギリシャのユーロ離脱は、他のユーロ圏のスペイン、ポルトガルなどの財政状況が厳しい国にそれが波及し、ユーロ崩壊につながる恐れもあり、良い選択とは思っていないようだ。