経済ブログ

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ECBは先進国で初のマイナス金利を採用

 先日のECB理事会で、マイナス金利や企業への融資促進策など、大規模な金融緩和策が決定された。

 今回金利を-0.1%にしたのは、下限金利である中銀預入金利。中銀預入金利とは、民間銀行がECBに預けた余剰資金に適用される金利。この金利がマイナスとなったことで、銀行は通常なら受け取れる金利分を、逆に徴収される。このため、銀行が金利負担を嫌って資金を融資に回し、市場金利も低下する効果が期待されている。政策金利は0.25%から0.15%へ、上限金利の限界貸出金利は0.75%から0.4%に 引き下げられた。

 今回ECBが大きく利下げをした背景には、ユーロ圏でのデフレや経済低迷への危機感があったようだ。これを防ぐためにさらに、ドラギECB総裁は「資産担保証券ABS)の買い入れの準備を加速させる」と語った。

 この利下げは、先月5月8日のECB理事会で示唆されており、その直後から、ユーロ/ドルは1.399付近から1.35付近へ、ユーロ/円は142.3付近から138.6付近へ大きく下落した。

  一昨日の利下げ決定直後は大きく下落したものの、すぐに買い戻され、発表前の水準をやや上回った。一旦売りポジションを手じまう動きが出たようだ。